『しつけ』についてのお勉強
■■しつけの具体例 〜おトイレ〜
『トイレ』が一人で出来るようになれば、
おむつ交換の手間も掛らなくなり、また経済的にも大助かりですので、"トイレ"は早く教えたいしつけの一つです。
ここでは、「おしっこをするというのはどういうことなのか」、体のしくみと照し合せながら、具体的なトイレのしつけの仕方について勉強していきます。
■ おしっこするってどういうこと?
私達は普段、「おしっこがしたい」と思ってからトイレに行きます。
時には平静を装いながらも早足で駆け込むことも・・・(^^;)
そうしたことが出来るのは、
1. 『おしっこを膀胱に溜める"機能"』 と、
2. 『おしっこが溜まったことを信号で脳に伝える"回路"』
が発達しているからなのです。
膀胱におしっこが溜まると、「そろそろ限界だぞ〜」と脳に信号に送り、
大腸にうんちが溜まると、「もうここはうんちだらけだ〜」と脳に信号を送っているのです。
しかし赤ちゃんには、そうした"機能"や"回路"がまだ発達していません。
1歳くらいまでは、「おしっこがしたい」という感覚はなく、膀胱が勝手に収縮しておしっこが出てしまいます。分かるのはおしっこをした後、おむつが濡れた時に感じる不快感だけ。
したがって、子どものトイレのしつけは、
膀胱機能や脳への信号回路の発達に合わせなければなりません。
早い時期にパンツ生活を始め、おもらしした子どもに「どうしてお漏らしするの!」と叱っても、それは「どうして 空飛べないの!」と言っているようなものなのです。機能がなければ、出来るワケがありません。
■ 乳児期にできるコト
では、子どもが歩き出すようになるまで、「トイレのしつけ」は何もできないかと言うと、そんなことはありません。
子どもをおむつから早く卒業させる為に、
おむつ交換の度に「新しいおむつは気持ちいいねぇ」と声を掛けてあげたり、おむつをマメに交換することが、実はとても重要なのです。
余談
赤ちゃんの場合、授乳後30分以内におしっこしてまいます。
また、くしゃみをした時も、その勢い(?)でおしっこしてます^^)
ポイント:おむつ替えの時に、たくさん話し掛ける
おむつを交換する度に、
― 濡れたおむつは気持ち悪いねぇ
― 新しいおむつは気持ちいいねぇ
などと言葉を掛けていると、少しずつ赤ちゃんは
何が「気持ちいいコト」で、
何が「気持ち悪いコト」なのか
を理解するようになります。これは、一種の"暗示"みたいなもの。
すると、おっしこを意識するようになり、比較的早い時期におしっこサインを出すようになります。
それともう一つ。おむつを交換する度に「しぃー(ちぃー)がでたねぇ」という声を掛けてあげると、子どもは「しぃー」という言葉を覚えます。
おむつから卒業させようとする時期になってから「"しぃー"って言葉を覚えようかぁ」と教えるのは大変です。赤ちゃんが乳児の時からこうした言葉をたくさん掛けてあげて下さい。
ポイント:頻繁におむつ替え
高いおむつを買って、「3回分くらいのおしっこならおむつ交換はしない」という状態に赤ちゃんを慣れさせてしまうと、おしっこに対する不快感を持たず、おしっこサインを出さなくなってしまいます。その結果、おむつの卒業が遅くなってしまうこともあるのです。
安いおむつで十分ですので、おっしこの度にできるだけ頻繁におむつを交換し、濡れたおむつの不快感を教えた方が、おむつから早く卒業でき、結果として経済的にも安くついたりするものです。
もちろんママやパパの時間の余裕度や、赤ちゃんのおむつかぶれ等のことも考慮しなければいけませんので、"安いおむつが必ずしも良い"とは一概には言えません。
しかし、『○回分のおっしこもOK』といった機能性に優れたおむつに飛びつく前に、こうしたことも一度考えていただければと思います。(おしっこの回数がある程度落ち着いてから検討するのでも良いと思います。)